ジェンダーについて 1
たまたま私の手元に一冊の洋書がある。『The Penguin Dictionary of Sociolagy』という。N.アバークロンビー他の著者による「社会学辞典」で、その第2版(1988年刊)にあたる。 この辞典で「ジェンダー」項目をみると、あのマーガレット・ミードの研究への言及があり、次のように書かれていた。...
View Articleジェンダーについて 2 ――ジョン・マネーに関連して
さて、ジョン・マネーである。 前回はマーガレット・ミードについて、デレク・フリーマンの『マーガレット・ミードとサモア』を引き合いに出しながら書いた。今回、マネーについて書くに当たっては、ジョン・コラピントの『ブレンダと呼ばれた少年』に言及することになる。...
View Articleジェンダーについて 3 ―― もう1回マネー ――
ジョン・マネーの話の続きである。 今回は、彼の学説についてもう少し詳しく書いていくことにする。(とりあえず、断りがあるまで、これ以降は私自身の考えではなく、マネーの主張を辿っていることを念頭において読んでもらいたい)...
View Articleジェンダーについて 4 ジェンダーについて 4
前の記事に書いたように、性の「生育歴決定論」(換言すると、いわゆる「社会構築主義」)は、いまや無効を宣告された。 間違った学説が否定されるのは、本来たいへん歓迎すべきことである。たとえ単なる否定であっても、可能性が検討され、無効なものが一つずつツブされていけば、進むべき方向が明確になるし、知の進展のためにも喜ばしい一歩なのだ。...
View Article世界一短い「IQテスト」
世界一短い「IQテスト」というのがあります。 問われているのは、数学というよりも算数の能力かも知れませんが、代数を知らない小学生でも――それなりに賢い子ならば――全問正解も十分に可能なところがいいとも言えるでしょうか。 「IQテスト」ですから、熟考するようなものではありません。1問につき2、3分で――最長でも5分くらいが制限時間です。...
View Article隣の善兵衛さん
けっこう有名な小話だと思うのですが、ネットを検索しても全然ヒットしません。 後々の便利のために、取り敢えず自分でアップしておくことにしました。「ちょいとばあさんや、いま向こうを歩いていったのは隣の善兵衛さんじゃないかね」「違いますよ、おじいさん、いま向こうを歩いていったのは隣の善兵衛さんですよ」「ああ、そうかい。わたしゃまた隣の善兵衛さんかと思ったよ」
View Article人権について――ジェンダーと人権
ジェンダーの問題に関連して「人権」に言及しているいくつかのツイッターをみたが、概念の基本的な意味を誤解していると思われるものが少なくない。「人権」とは何かを分かっていない同士がそれをめぐって非難の応酬を繰り返しても、不毛な議論しか生み出せないだろう。以下、問題の概念について、基本的なところを整理してみたいと思う。 肝心な話は、二点ある。それを最初に示しておこう。...
View Article大西つねき氏の「除籍」――れいわ新選組への攻撃を排する
大西つねきさんの「除籍」をめぐる、氏の支持者と称する人達の発言をいくつか読んだり視聴したりしましたが、あまりにも誤解と偏見に満ちているように私には思われました。 言ってることに筋が通っていませんし、排除の論理を問題視するような論調の一方で、木村さんや大石さんを不当に攻撃する姿勢が執拗です。とにかく大西擁護論はまったく論になっていません。...
View Article大西つねき氏の「除籍」――れいわ新選組への攻撃を排する(2)
前回に続いて、大西つねき氏除籍に反対する人達の問題点をいくつか順に書いてみます。 1)前回の繰り返しになりますが、周辺的なことばかりを言って論理立てて述べるということをしていない。 なぜ内々で済ませようとしなかったのか、なんて言い分もありました。大西氏の元動画が存在する限りそれは無理だということが分からないのでしょうか。ここでなあなあで済ませていたら、党の信用がなくなってしまいます。...
View Article大西つねき氏の「除籍」――れいわ新選組への攻撃を排する(3) 大西つねき氏の「除籍」――れいわ新選組への攻撃を排する(3)...
山本太郎氏が、総会の時、除籍の決定を下さなければならないことに号泣したと三井よしふみさんが(自ら定期的に発信している動画の中で)証言しています。たぶん、それまで一緒にやってきた仲間を外さなければならないのを悲しんだのだろうと推測します。...
View Article大西つねき氏の「除籍」――れいわ新選組への攻撃を排する(4)
4回目の記事になります。そろそろ締めくくりに入りたいと思います。そのため、この記事のテーマをさらに狭い意味での「大西つねき問題」に限定することにします。...
View Articleれいわ新選組の組織運営etc.について
大西つねき発言の擁護者のレベルが低いのには辟易させられます。様々な議論があったとき、普通は、同じ立場の人達の中にもいろんなレベルのの人がいておかしくないものですが、今回は様子が違います。どうしようもない議論ばかりなのは、Yさんのおっしゃるとおりですね。...
View Article大西つねき氏の「除籍」について――補足
ながながと書きましたが、一つ触れていない論点がありました。 大西つねき擁護論の一つに「失敗しても何度でもやり直しがきく社会」を求めている党なのに、一方で一発除籍の処分をするのはおかしい、というのがありました。 これは二つの理由から、成立し得ない議論だと私は思います。...
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