現在、この国のマスコミはまったくの死に体です。いちいち批判するのもばからしい、もう「民衆の敵」であるとはっきり見きわめた方がいいのでしょう。
マスコミというものが、昔からそう褒められた存在でなかったことは確かですが、それでももう少しはマシだったのではないか? いくらなんでも、現在ほどにどうしようもないテイタラクではなかった。少なくとも、現在ほど露骨に「民衆の敵」を――隠しもせず――実践してはいなかったのではないか?
そんな疑いを確認したいと思って、縮刷版を見てみました。
ここには載せませんが、あの「日経」新聞は由比さんの行動を1面で報じていたのです。
今年6月29日の新宿での出来事をほとんど完全に無視したマスコミの姿勢を、異常極まりないものと思える感性を摩耗させてはいけません。
書きたいことはいろいろありますが、ともかく現物をご覧ください。
1967年11月12日・朝刊の記事です。